東京たらればゲイ

彼氏ができればなぁ… Podcast「前髪系ゲイブロガーのBLのリアル」を配信中です

カミングアウトは他者責任の時代。“ゲイである事実”をためらいなくカミングアウトできた話

「たらればって彼女いるの?」

 

ゲイが聞かれて一番“めんどくさい”と思う質問じゃないだろうか?

 

「いないよ。僕ゲイなんだよね」

 

とノンケ男子(26)に対し即座に答えている自分がいた。

 

なんのこともない「好きな食べ物は焼き肉です」ぐらい、あっさりと自分の重要な秘密を明かしたのだ。

 

場所は吉祥寺・井之頭公園からでてすぐの通り。

 

相手は5年以上会っていなかった高校の同級生。

 

Instagramで僕らはカメラという共通の趣味で繋がり、メッセージをして8年ぶりに会うに至った。

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 適度な距離感だったのかもしれない

 

その友達は8年ぶりに会った高校の友達で、改て自己紹介する必要がなかった上自分の日常には登場しない人物だった。

 

「もう会うことはないかもしれない」と思える、僕にとっては人間関係の曼荼羅の端っこに描かれている人だった。

 

それは詰まる所、カミングアウトした後の相手の反応に一憂しなくて済むわけで。

 

だからスルッとカミングアウトできたのかもしれない。

 

カミングアウトは自分の問題ではなく相手の問題

僕がするっとカミングアウトできたのにはもうひとつ理由があった。

 

以前散歩中にこんな気づきが僕に訪れたのだ。

 

 

 

 

僕がゲイであることは事実としてあって、それを処理するのは自分ではなく相手。

 

カミングアウトはこれにつきると思う。

 

世の中がどうとか、生理的にどう感じるかとかそういうのは一旦全部放っておこう。

 

シンプルに物事を考えるとそういうことなんだと思う。

 

だって自分がゲイなのは事実じゃん。

それはもう変わらないじゃん、言うしかなくて、相手がどう思うかを操作するのはこっちには無理じゃん。

 

だから僕がゲイであるって話は外注しちゃおう!

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先方が考えることだから、こっちで余計なこと考えても意味ないからーー!

 

でも、もしゲイに対して批判的な意見をもらったら?

 

人類みなバイセクシャル

 

ゲイに対する批判的な考えに対してまず思うのは、ノンケもゲイも実は全員が当事者だということ。

 

人間以外の動物も群れの中には、ゲイのカップルが一定数出現するらしい。

 

そして人間はみんなバイセクシャルっていうのは科学的に証明されているらしい。

 

「俺は女性が好きだ」と思っている男性も実態は、100%女性が好きという人はいないということ。

 

もし、それにみんなが気づいて

世の中が変わって差別や偏見がなくなった時

 

「今まで付き合った人、男3、女3だからおれ今のところ半分半分だ~」

「おれはまだ女としか付き合ったことないんだよなぁ」

 

みたいな話をしているのが当たり前になるかもしれない。

そう遠くない気もする。

 

そしてカミングアウトされた友達は

 

僕にカミングアウトされた友達は、一瞬だけ止まった様に見えたけど

それは僕がどんな反応をするか集中して見ていたからかもしれない。

 

友達はすぐに

「おれ彼女撮るの好きなんだよね。たらればも彼氏とか撮ったりするのかなぁ?って思って!」

と話をしてくれた。

 

特に偏見はないよ……!というのを暗に言ってくれてるような気がした。

 

そのあと僕たちはカフェに行き、"普通の友達"の様に仕事の愚痴を言い合った。

 

彼はプロのカメラマンになりたいと思いながら嫌々エンジニアの仕事をしていたから、僕は一歩踏み出すように背中を押すようなことを言ったと思う。

 

帰りに彼の家に寄って、僕にとってはじめてのフィルムカメラをもらいうけた。

 

僕たちは普通の友達なんだと思った。

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